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エゾマツ
科目 |
マツ科 トウヒ属 針葉樹 |
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色調 |
エゾマツもトドマツ類と同様に着色した心材がなく辺材の内部には生立時に含水率が少ない心材相当部分すなわち熱材がある。
それ故ふつう材はすべて淡黄白色であるが、ときに辺材・熟材の境界付近に鋸歯状になった淡紅色から赤褐色に色づいた部分を見ることがある。
これの現われるものを勲章材といい、色のうすいものは健全であるが、 褐色に色濃くついたものでは腐朽を伴っていることが多い。
年輪は明瞭でその幅は比較的均等であり、春材から夏材への推移は穏やかで夏材部の幅は狭い。 |
特徴 |
木理は通直で肌目は緻密である。
材の縦断面にやにすじ(垂直樹脂道)を肉眼で認めることができるが、 アカマツなどのように大きくはなくまた数も少ない。
材に現われるきずは一般に少ないが、 比較的小さい死節、やに壷、あてなどが現われることがある。
材の気乾比重は0.35〜0.52、平均0.43 くらいで針葉樹材のうちではやや軽軟な方に入る。
収縮率も比重に相応して小さい。
強度的性質は 比重の割には良好な値を示し、例えば引張り強さは1200kg/cm2が程度とされる。
一般に材は均質で 繊維が通っておりきずが少ないので、実用的な強度は高く評価してよい。
切削その他の加工は容易 で割裂性は大きい。
乾燥は容易、表面仕上げは良好で、よい切削面は光沢がある。
材の保存性はあ まり高くない。 |
用途 |
パルプ化は辺材・熟材ともにきわめて容易で樹脂障害のおそれが少なく、品質的に は最上のパルプ材であって、とくに人絹用として優秀である。
エゾマツはパルプ材に使用される量 がきわめて多いが、またトドマツとともに最もふつうな北海道の一般用材であって、ちょうど本土 のスギ、ヒノキに対応するも
のである。
建築用材では板類、ひき割類、ひき角類の各種材種が多く生産され、かつては良材は屋 根柾(やねまさ)に作られた。
現在北海道はもちろん、本州方面でも長押・鴨居などの造作用集成 材および一般住宅用柱などの構造用集成材のコアー・ラミナにはエゾマツが多く用いられている。
ファイバーボード、パーティクルポードの原料にもなり、とくに後者では白色の表層材用に好んで 用いられる。
建具材では本土のスギなどと同様の使い方がされ、種々の家具の部材に広く使用きれて おり、器具材にも各種のものがある。
土木用材では一般の用途のほか、かつて小径木と末木が 大量に坑木として使われた。
船舶・車両材としても一般的であり、鉄道客車、貨車、電車の各 部分に使われていた。
包装用には各種箱材に広く用いられ輸出モミチェストの材料でもあった。
また木毛としても用いられる。
楽器ではピアノおよびオルガンの響板として国産材で最も優良 なものであり量的にも多く使われている。
さらにバイオリン、ビオラ、セロ、コントラバスの甲板材として随一の材料である。
機械用材としては織機、農機器をはじめ各種のものに用いら れるが、かつて航空機用材として最も重要なものであった。
そのほかマッチ軸木・小指や経木、 曲物、曲玲、碁盤など特殊な用途もある。
ことにエゾマツ経木の駅弁の箱はまさ日の白色材で 軽く丈夫であり、さわやかな木の香りと適当な吸湿性で最高の材料ときれる。 なお現地で薪材
として使われる量も少なくない。参考文献 (かなえ書房 木の事典) |
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