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 国産材用途と性質
 
 

 木の性質と使い方 


木の魅力
 
■ 木との長いつきあい 
最近、活発な遺跡発掘によって古代人の生活が解き明かされつつあります。研究が進むにつれ、古代人と「木」と
の深いつきあいが明らかになってきました。縄文の時代、人々は木でつくった竪穴式住居に住み、水上を丸木舟
で渡り、女性は髪を漆塗りの美しい櫛で飾っていました。弥生時代の登呂遺跡を見ると、生活のあらゆる場面に
木が適材適所に使われていますし、高床式の板壁倉庫などは、当時の加工技術や建築技術の発達ぶりを示し
ています。近年、環濠集落として注目されている佐賀県の吉野ケ里遺跡でも、高層の木造建築物の跡が発見され
ました。奈良県斑鳩の法隆寺は、現存する最古の本格的木造建築物として世界に知られています。耐久性の高
いヒノキを使って、日本の気候に合った建造物をつくる技術が、1300年も前に確立されていたのですから驚くべき
ことでしょう。、もちろん、修理などの維持管理システムが途切れることなく現代まで引継がれてきたことも見逃せ
ません。日本ではその後も明治に至まで、神社仏閣や城などの大型建築物はすべて木造でした。他の国々では
石造が主だったのに。近代化し、人工化した現代社会にあっても、住生活において「木」はアメニティ(快適性)材
料として生き続けています。うるおいと憩いが必要な住空間には、木のような自然で暖かい材料が欠かせないの
です。私たちが生物である以上、今後もぬくもりを感じさせる木とのつきあいは続くでしょう。    
 
■ 木は生き物 
木は、鉄や石油は燃えてしまえばおしまいですが、太陽の恵みを受けて水と二酸化炭素からつくり出された木は
、その成長に見合った分 だけ活用するならば、決して無くなることはありません。これこそ真の生産というべきで
しょう。この意味で森林資源はこれこそ真の生産というべきでしょう。この意味で森林資源は環境に優しいエコ・マ
テリアルといえましょう。もちろん現在、一部の開発途上国では過剰伐採が問題になっていますので、それを抑制
し、植林を進める必要があることはいうまでもありません。私たち動物の生活は、基本的には植物に依存している
わけですから、資源の維持を図りながら成長に見合った範囲で利用するという基本姿勢が大切でしょう。樹木は
動物と違って、勝手に移動することが出来ません。与えられた場所でじっと耐えて1000年、2000年にわたって年
輪を重ね続けるのです。ですから私たちは木を大切に使いたいものです。
 
■ 暮らしの大切な脇役、木材 
私たちビジネスの世界では無機質でメカニックな空間で過ごしています。その傾向が強まれば強まるほど、住ま
いには自然さやぬくもりを求め、その結果たとえ構造がコンクリートでも、内装を工夫して「木に囲まれた住まいに
たどりつくのではないでしょうか。人ななぜ木の住まいとうまくつきあっていくのに、日頃どのような注意が必要でし
ょう。次章でこれなの点について考えてみたいと思います。

木の良さの秘密
 
■ なぜ軽くて強いのか 
樹木は地中に根を張り、年ごとに背が高くなります。世界で最も背の高い木は、何と120mもあります。風雪に耐
えてこの長大な体を維持していくには、それなりの秘密があるはずです。そこで樹木の幹の組織を拡大して観察
してみましょう。そうすると木の組織は細長い中空の細胞が束になっていることがわかります。(図1)
この構造は蜂の巣に似ているのでハニカム構造と呼ばれ、軽くて強い構造物の基本形なのです。すき間の量は
木の比重によって異なりますが、例えばスギでは全体の体積のうち約70%にも達しています。生きているときは、
これが根から葉へ水を運ぶ水路だったのです。さらに個々の細胞の壁の中を拡大して観察すると、ミクロフィブリ
ルは、セルロースの細糸が数百本集まった、いわばロープのようなもので、引っ張りにはめっぽう強いのです。
ミクロフィブリルの螺旋状配列のすき間は、ヘミセルロースやリグニンと呼ばれる協力接着剤でしっかりと充填さ
れちますから、引っ張り、圧縮、ねじれなど、樹木が立っているときに外から受ける力に対して、大きな抵抗力を
発揮するのです。以上が軽く水に浮かぶので、昔から運搬はもっぱら水上を利用しました。筏にして輸送したの
です。今でも水面がしばしば貯木場にされています。運ぶのに便利だし、貯蔵中に傷まないからです。
 
■ なぜショックを和らげるのか 
人間は2本足で歩きます。動物の世界では例外的な存在なのです。2本足だと、歩いたり走ったりするとき、足の
裏や膝、腰などに衝撃を受けやすいのです。コンクリートや大理石などの固い材料の上では衝撃は頭まで響い
てしまいます。一方、海岸の砂地の上ではどうでしょう。衝撃はないけれど、足が砂にめり込んでしまうので、すぐ
に疲れてしまいます。どうやら歩行のための床には、適度の衝撃吸収性が必要なようです。
実は木はパイプ状の細胞の集合体です。物体が衝突するとまず表面の細胞がつぶれ、さらに次の層の細胞が
つぶれるというように順次細胞がつぶれていくので、衝突した物体が跳ね返るまでに時間がかかり、その間に衝
撃を吸収してしまうのです。だから、木は足にやさしいのです。さらに、根太等で床組みした場合には、床材のた
わみによっても衝撃を吸収しますから、より一層効果的です。激しい運動をする体育館の床がほとんど木製にな
っているのは、このためです。もしプロ野球の打者が木製バットではなく金属バットを使ったら、手首を傷めて病
院通いをする人が増えるかも知れません。最近は屋外のデッキやボードウォークにも木材が好んで使われてい
ます。作家・高田宏氏の「木に会う」によると、岩手県の遠野の町では、中心部に近い主要道路の歩道部分を、
300mばかり木の歩道にしたところ、この道を歩く老人たちが「頭さ、ひびかね」といっているそうです。そして、老
人の散歩が増えたといいます。
 
■ なぜぬくもりがあるのか
今、室内にあるアルミサッシ、ガラス、木の柱に手を触れたとします。すべて同じ温度なのにアルミニウムが最も
冷たく、木が最も暖かく感じます。なぜこんなに、材料によって接触温冷感が違うのでしょう。
それは熱の伝わりやすさが物質の種類によって大きく異なるからです。アルミニウムは木よりも何と2000倍も熱を
伝えやすいのです。つまり、熱は常に温度の高いほうから低いほうに流れますから、アルミニウムに触ると指の
表面温度が下がり、冷たく感じるのです。木に触れても、熱を伝えにくいため表面温度があまり下がらないから、
冷たく感じないのです。では、なぜ木は熱を伝えにくいのでしょう。前述のように木の組織は中空の細胞の集合体
で、その中には空気がいっぱい詰まっています。ウールのセーターやふとんは温かく感じますが、木が暖かいの
も同じ理由によるものです。細かく区分けされた空気層を持つものはみな、断熱性が高く、暖かく感じるのです。
子供の遊び環境計画の第一人者である仙田満氏は「あそび環境のデザイン」のなかで、「木の床の上ではペタッ
と座ったり、寝ころがったりする行為が増す」と述べています。これは子供だけでなく、大人にもいえることではな
いでしょうか。幼稚園や小学校などの学校建築においても、最近は木の床が増えています。子供たちの行動の自
由度が増し、活発になるからです。子供たちは、木が太陽の恵みをいっぱい受けて育ったことを肌に感じるのでし
ょう。
 
■ なぜ肌ざわりがよいのか 
人間の体は部位によって触覚の感じ方が大きく異なります。最も敏感なのは舌先で、次は指先です。足の親指
の裏側も比較的敏感です。人間は指先でものに触れたとき、1.温冷、2.粗滑、3.硬軟、4.乾湿など肌ざわりに関す
る情報を、瞬時に総合的に処理する能力を持っています。したがって日常的に素手や素足で触れる材料は、これ
らの4条件を総合的に満たすものでなければなりません。肌ざわりの重要性が高いものはまず衣服と履物、つい
で住居材料でしょう。木は数ある材料のなかでも、肌ざわりはかなり良いほうです。木は数ある材料のなかでも、
肌ざわりはかなり良いほうです。木はパイプ状の細胞の集合体で、外から力を加えたとき、適度に変形するし、表
面では細胞が切断されているので凹凸があり、木特有の粗滑感を与えます。また、木綿と同様、木自身が吸湿
性を持っていて手足の汗を吸い取ってくれるので、べとつきません。肌ざわりに関して、もう一つの重要なことがあ
ります。それは静電気によるスパークです。これは空気の乾燥した冬季に起こりやすく、じつに不快なものです。
静電気はウールや化繊の衣服で起きやすいと考えられがちですが、住居材料でもしばしば発生します。例えば
ウールやナイロンのじゅうたんの上を歩いていて、ドアのノブに手を触れたとたんビリッっときたことはありません
か。木の床の場合は、このような不快な現象は起きません。木は美観を保つために塗装されますが、素肌の肌
触りの良さが木の利点の一つです。だから、あまり素肌の肌ざわしない方が良いでしょう。  


木の特性と魅力
 
■ 木も呼吸する 
木は呼吸するといわれます。生きているときは空気中の二酸化炭素えを吸い 酸素を出して成長していますが、
死んでからはどのような呼吸をすのでしょう。実は空気中の湿気の変化に対応して、水蒸気を吸ったり、出したり
しているのです。空気中の湿度は天候や気温の変化によって常に変動しています。私たちの住まいは、この外気
の変動を和らげる機能を持つことが重要です。とくに日本の場合、梅雨どきの湿気は耐え難いので、湿気対策は
欠かせません。除湿機や加湿器などの電器製品を利用することもできますが、住居素材そのものが調湿機能を
持っていれば、それに越したことはありません。省エネにもなるはずです。木は木綿の肌着と同様、吸湿性があり
、空気中の湿度が増すと湿気を吸収し、湿度が下がると湿気を放出するので、室内の湿度を安定させます。例え
ば10cm角、長さ3mのヒノキの柱は、気温25℃のとき湿度が40%から80%に変化すると、1本で1.2リットルもの湿
気を吸収してくれるのです。柱だけでなく、床、壁、天井が木造ならば調湿機能はもっと向上するはずです。しか
し木の住まいであっても、表面に透湿性のない壁紙を張るとせっかくの機能が台無しになってしまいます。最近は
ビニール壁紙でも透湿性の高いものが売られているので、それらを使うとよいでしょう。東大寺の正倉院は校倉(
あぜくら)づくりの宝物庫として有名ですが、建物も内部の収納箱もすべて木製です。木の優れた調湿機能があ
ったからこそ、宝物を1000年以上も傷めずに保存できたのでしょう。
 
■ 木の色、いろいろ 
スギやヒノキの丸太の断面を見ると周辺部(辺材)は白いのに、内部は赤褐色や淡いピンクに色づいています。こ
の部分を心材といいますが、その色は木の種類によってすべて違います。では樹木のなかでなぜ心材ができ、さ
まざまに色づくのでしょう。樹木の幹は毎年一年ずつ外側にたがをはめるように積み重なって成長します。年輪が
生まれてから数年から数十年たつと突然に色づくのです。これは樹皮に近い木部から運ばれてきた樹皮や色素
原料が、辺材の心材との境界部分で酵素や酸素の働きにより、着色物質に変化して組織中に着色するためです
。これらの樹脂や色素は腐朽菌や害虫を寄せ付けないので、樹木は健康に長生きできるというわけです。
色素の種類と量は樹種によって違うので、木の色はさまざまです。酵素や酸素の働きのわずかな違いも発色に 
影響するので、同じ樹木でも1本ずつ微妙に色が変化します。ですから室内の壁材に使うときは、色合わせに苦
労することもあるほどです。エゾマツやトドマツは樹脂や色素が透明なので、心材も辺材と同じ白色です。一方、
コクタンやクロガキのように黒い木もあります。しかし、全体として見ると心材の色相は黄から赤の、いわゆる暖色
系の色ばかりです。青などの寒色系のものは見当たりません。原始の時代から暖をとってきた焚火の色や太陽
の色を見ると、私たちは「暖かさ」を感じます。木肌も太陽の光をいっぱいに浴びて色づくために、暖かい色合いに
なるのでしょう。
 
■ 木の模様の美しさ
日本人は昔から木に慣れ親しんできたせいか、木の模様に敏感です。スギの板目材などはわざと焼きスギにし
て年輪を際立たせてから使うほどです。木のクラフトには、わざわざ丸太から斜め45度に木取りして木目を強調
した商品もあります。最近では天然の銘木が少なくなったので、白くて癖のない木をむいて染色し、積層接着して
模様を人工的につくり出しているほどです。天然の木の模様の中で、工芸的価値の高いものは杢と呼ばれて高く
取引されています。例えば板目に木取りされたケヤキの表面に現れる曲線的な年輪模様は、おおらかで力強い
印象を与えます。一方、目の詰まったスギ柾目材の直線的な年輪模様はすっきりとして清楚な印象を与えます。
どの線も決して交わることなく、しかし適度にゆらいでいることが好印象を与える原因でしょう。木の模様には年輪
のほか、例えばナラの柾目に現れる虎斑に見られるように、樹心から樹皮方向に向かって並ぶ放射組織によって
生じる杢や、ラワン材の柾目に見られるリボン杢のように、成長につれ細胞の並び方が周期的に変化して生じる
ものもあります。また、根に近いところ、コブになっているところ、小さい芽や枝が集まっているところ、枝の分れ目
など、組織の配列が乱れた部分に美しい杢が刻まれるというわけですから、木はまさに人間的な材料ろいえまし
ょう。
 
■ 木は光をマイルド
人間の脳細胞のうち半分以上は視覚情報の処理にかかわっています。しかし、すべての光が見えるわけではあ
りません。光の中には目に見えない紫外線や赤外線もあるのです。このうち紫外線には、殺菌作用やビタミンD
の合成にかかわるなどの利点もありますが、一方で肌荒れや目を傷める原因にもなります。とくに夏の海水浴や
冬のスキーは要注意です。赤外線は熱線ですので、これを受けると暖かく感じます。木に光を照らし、反射してき
た光を分光して波長別の反射率、いわゆる分光反射率を測ると、図3のようになります。木は紫外線の反射が少
なく、逆に赤外線の反射は大きいことがわかります。つまり、木は目や肌に有害な光刺激を取り除いてくれ、しか
も暖かさをもたらしてくれるのです。可視光線については、木ではその50〜60%しか反射されないので、強い光が
当たっても「まぶしく」ありません。表面の細胞の凹凸によって光が乱反射するからです。このように、木は光をマ
イルドに反射するので健康的ですが、一点だけ注意しなければならないことがあります。それは塗装です。光沢
度の高い塗装をすると鏡面反射が多くなり、光源に含まれる紫外線がそのまま跳ね返って目に入り、眼精疲労の
原因になります。テカテカした塗装の場合、時としてこの問題が起きますから、とくに子供の勉強には注意が必要
でしょう。近年、日本人の視力低下は世界一ともいわれています。眼精疲労を避けるためにも、これからは目に
やさしい材料を使いたいものです。

 


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